気仙沼・唐桑コース

光り輝く海と緑の半島

奇岩・絶壁にたたきつける波の⾳を聞きながら歩くコース

距離

10㎞

所要時間

4〜5時間

難易度

中級〜上級

宮城県北東端にある気仙沼市唐桑町は、人口約6,200人が住む面積42㎢の小さな半島に位置します。変化に富んだリアス海岸が続く三陸ジオパークの絶景や、四季折々の草花など、多くの見どころがあります。

オルレのコースは、気仙沼市唐桑半島の先端にある唐桑半島ビジターセンターから、三陸復興国立公園の代表的な景勝地である巨釜(おおがま)・半造(はんぞう)まで。スタート地点を出発して海岸に沿って歩くと、東日本大震災の際に海底から打ち上げられた巨大な津波石が見られます。
おおよそ37年の間隔で大きな津波の被害に遭っているこの地域は、自然災害に対する防災教育と防災システムが整えられているのが特徴。津波によるつらい経験をしながらも、海と共に生きてきた長い歴史のなかで「自然に逆らうことはできない」という考え方が培われてきたといいます。 気仙沼・唐桑コースを歩くと、自然を畏れながらも海と共に生きる道を選択した人々の祈りが育てた独特の文化、そして、お互いを思う心に気づけるかもしれません。

複数の神社を歩きながら海の安全を祈る参詣文化があり、町内には70以上もの神社が点在しています。船に乗って遠くの海に出た夫のため、妻が通った参詣の道と、生活路をオルレコースとしてつないでいます。海と共に生きてきた唐桑の人々の生活と文化に触れる素敵なコースです。

コースの見どころ

1.唐桑半島ビジターセンター

(スタート0.㎞)

2.御崎神社

(0.4㎞)
タブの木が⽣い茂る森の中にある神社。1,000年以上の歴史を持ち、縁結びや大漁祈願にご利益があるとされています。周辺には神の使いとされる鯨を祀った「鯨塚」などの⽯碑もあり、海の民の信仰の深さを感じられます。

3.御崎岬

(0.8㎞)
太平洋を広く見渡せる半島の先端の絶景スポット。ミルフィーユのような特徴的な岩肌は約2億5千万年前の堆積岩で、日本の地質100選、三陸ジオパークの見どころ
にも選ばれています。

4.神の倉の津波⽯

(3.0㎞)
2011年3月11日の⼤津波により海底から打ち上げられた巨大な岩。大きなものは直径約6m、重さ推定150トンもあります。津波の持つすさまじい力を実感できます。

5.弥右衛⾨坂

(3.5㎞)
オルレをきっかけに地域住民の手で整備して蘇った古道。この付近では昔、「弥右衛門」という名のキリスト教の伝道師が暮らしていたといわれています。

6.椿のトンネル

(3.8㎞)
温暖な気候の唐桑半島には2万本以上の椿の木があり、3⽉〜4月になると赤い椿によって、花のトンネルや花の道がつくられます。

7.唐桑御殿の家並み

(4.3㎞)
入母屋造という工法で作られた大きな瓦屋根が特徴の豪壮な家屋は「唐桑御殿」と呼ばれ、世界の海で活躍した漁師たちが競って建てたものです。

8.Aコース・Bコース分岐点

(4.7㎞)
リアス海岸沿いの自然歩道をメインに歩くAコース、食堂や商店に立ち寄ることのできるBコースを選べます。

9.笹浜漁港

(6.0㎞)
典型的なリアス海岸の唐桑半島には、⼤⼩の⼊江が連なり、地域の⼈たちが漁港として使っています。笹浜漁港は⽟⽯が美しい場所です。

10.折⽯

(8.0㎞)
三陸復興国⽴公園の景勝地。⼤海原にそびえる⾼さ16mの⼤理⽯の⽯柱「折⽯」は、1896年の⼤津波によって先端が折れたことから名付けられました。済州オルレ7コースにも似た⽯柱があり、その名前は「ウェドルゲ」と⾔います。

11.半造

(フィニッシュ 10.0㎞)
奇岩の間にニッコウキスゲやハマギクなどの花々が咲く、美しい海岸。⽔平線から昇る朝⽇を⾒ることもできます。